Floatia Designs Sapphire OBP

久々に機材レビューをします。おはようございます。千秋楽です。






もうかれこれ4年使い続けて、僕のベースサウンドになくてはならない存在と言っても決して過言ではないFloatia Designsさんのベースプリアンプ『Sapphire』が、オンボードプリアンプになって登場。

(※同アウトボードプリアンプのレビューもこちらから読めます!
https://senshuraku.blogspot.jp/2017/02/floatia-designs-fetd-02-sapphire.html)



要するに、ベース本体にプリアンプを直接埋め込みそこで音作りを完成させちゃおう!っつうシロモノ。以前レビューしたものはアウトボードプリアンプ、ベースの中にあるか外に出てるかって違いね。本当に簡単に言うと。




で、前々から開発していた事は知っていたんですが、正直最初は買う予定はありませんでした。

理由はメインで使っているベースが基本的にパッシブの為、このオンボードを埋め込むスペースが無かったのと、アウトボードのそれがあるのに今更オンボードまで必要かと考えると、どうしても食指が伸びなかった。


伸びなかったんですが、さらばルバート加入。それに伴うアクティブベースの購入とエフェクターボードの増設。勿論最初はアウトボードでSapphireを使っていましたが、バンド内でやりたい事を表現する際にエフェクターが増え、ボード内にアウトボードのSapphireを置くスペースがなくなっていき、しかも丁度良くメインで使っているのはアクティブベース。


これ、オンボードに変えちゃえばいいんじゃね!?

って事で、売り始めてから割と早い段階で購入。元のプリアンプの交換も一緒にやってもらいました!





うまいことやればパッシブベースをアクティブ化する際、ボディを不要にザグることなく収められるんじゃないかってくらい非常にコンパクトなサイズ!もちろんセルフで手配線する際は回路図もつきます。


もともと入っていたバルトリーニNTMBと比べて、非常に低音も高音も綺麗に上がってくれる!


NTMBは比較的ミドルにクセがあり、印象としては銘木系のベースに効果的な効きでしたが、Sapphireは癖がなく、低域はローエンドにどっしりと、高域はパキッ!シャキッ!としたところがしっかりと出ている印象でした。


アウトボードもそうだったんですが、Sapphireは特に低音の出方がとにかく凶悪で、しかも歪みづらい、ベース本来の出音に余計な味付けをせずに低音を強く出せる印象でした。


しかも、ベースに組み込む段階で「ベースEQのカーブをベルとシェルフが選べるけど、どっちがいい?」と言われ、シェルフを選んだのもその要因で、ベースツマミを上げれば上げるほどその分ローエンドも増強されるので体感として非常にドーンと低音が出てきました。







画像上ベルカーブ。下シェルフカーブ。
特定のポイントに対して山なりに上げるか、特定のポイントから先を全体的に上げるかの違いですね。


組み込む段階でなくても、購入の時にどっちがいいかを決められるので、そこも選択肢に入れられるのも良いです!ちなみに、僕はローエンドを増強したかったので迷わずシェルフカーブにしました。




このプリアンプを導入してからは、基本的にEQツマミは全てフルテン、ローもハイも目一杯振り切った状態で演奏してます。フルテンでも音が飽和して歪むことが少なく、心地よいドンシャリサウンドが鳴らせます。


もし歪んでしまった場合も、出音の歪み方を聴いてどちらかを少しカットすれば解消されるので、音作りに迷う事は格段に減りました。


しかし過剰にカットしてしまうと、当然パワー感がなくなってしまうのでそこは調整を上手くやる必要がありますが、余程ヘッドルームに余裕がなく、すぐに歪んでしまうアンプでない限りは大丈夫です。ていうか、そんなアンプにはそうそう出会わないかと。


そして何よりアウトボードと決定的に違うのは、ゲインとミドルの調整ができないことである。

しかし、それはオンボード化する際にはある程度仕方がないことだと思う。正直、手元のつまみで歪みの量まで調整できたら今までの常識を悪い意味で覆しそうだし、不必要にツマミを増やしたところで改造もしにくくなるし、音も悪くなる。


その点を踏まえて、アウトボードほどツマミの自由度はないものの、手元で調整できる最低限ではありながら思い切った音作りをしてもしっかりと効き、気持ちの良い音を出して演奏に貢献するプリアンプ。それがFloatia DesignsのSapphire OBPです。オンボードプリアンプに悩んだ際、選択肢の一つにオススメです!


製品紹介サイトはこちら↓





ちなみに、これはオンボードに限らずアウトボードも含めこのメーカーで取り扱っている商品全般に言えることなんですが、ある程度細かいカスタマイズも可能です。


例えばオンボードで言うと前述のEQカーブだったり、アウトボードならスイッチをオン/オフではなくミュートスイッチに変えたり、スルーアウトをつけたりなど。職人自身がベーシストということもあり、プレーヤーに対しかなり親身に対応してくれます。


これも受注生産、かつ個人工房の強みですね。気になった方は気軽に問い合わせてみてください!


Floatia Designs



ではまた、どこかで